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昔町百景 -第36回-

片雲の風に誘われて  ー異形の旅へー

「奇怪なる羅漢-江戸崎の五百羅漢-」 茨城県稲敷市江戸崎町根宿 


奇怪なる羅漢・茨城県稲敷市_300瑞祥院  / 県指定文化財


羅漢山は「羅漢山の夕日」として江戸崎八景に数えられる景勝地である。

ここの五百羅漢は豊島和七という人が盲目の兄の開眼祈祷を念じて、当時の住職と世話人の協力を得て完成させたもので、安永9年(1780)の発願から文化元年(1804)間まで24年を要した。

現存する像は493体で、石工の名前があるものは江戸・伊豆屋藤七と記された一体のみである。
全体には凡庸な容貌だが、中には奇怪ともいえる貌があって興味深い。
関東の五百羅漢では一番は埼玉県寄居町・少林寺、2番がここ、3番が有名な川越・喜多院が筆者の魅力順位である。


写真・文 宮本和義
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昔町百景 -第35回-

片雲の風に誘われて  -異形の旅へ-

「 茅葺のとうもろこし倉 」(岩瀬牧場玉蜀黍貯蔵庫)  福島県須賀川市

玉蜀黍倉・須賀川市2202002_300
岩瀬牧場玉蜀黍貯蔵庫 / 福島県須賀川市 
竣工:明治13年(1880) /   市指定文化財


明治初期に宮内省御料局の開墾地として岩瀬郡鏡田村から前田川村の六軒原が開墾され、牧畜用農具や乳牛をオランダから輸入して欧州式大農経営が行われた。

この時建てられた玉蜀黍貯蔵所で、高床式、格子壁、茅葺屋根の倉庫である。
高床式であることは小動物からの害を防ぐことと湿度の安定、風通しなどを考慮してのことである。
草葺、高床倉庫は他地にも残されているが、東北では稀な存在で他に記憶がない。

ところで「玉蜀黍」の字は難しくて読めない人も多い、私も苦手である。
何故こんな面倒な文字を当てたのだろう?仮名で十分である。


写真・文 宮本和義

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