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昔町百景 -第58回-

片雲の風に誘われて  -異形の旅へ-


「 越後のショウキ 」   新潟県阿賀野町

300_ショウキ・新潟県阿賀野町越後のショウキ / 新潟県阿賀野町


ショウキは五穀豊穣や無病息災を願い、大きな藁人形を集落に祀る伝統行事「正鬼祭り」に因む大人形で、阿賀野川流域の東蒲原郡阿賀町の五集落(平瀬・夏渡戸・武須沢入・大牧・熊渡)と新発田市市浦の集落に伝わっている。

地域によって「正鬼祭り」「鐘馗まつり」などと書き方も変わるが、内容はほぼ同じで製作から奉納までを村人が行う。

ショウキは、高さ、巾共に9尺、槍10尺、大刀5尺5寸、小刀4尺仮5寸を持つ男神である。

凛々しい男根が特徴の人形様である。

大牧集落の「鐘馗まつり」は、人々が自分の体の具合の悪い個所を紙に書いて藁に包み、製作中のショウキの同じ部位に入れて平癒を祈る。



写真・文 宮本和義



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昔町百景 -第57回-

片雲の風に誘われて   -異形の旅へ-


「 摩利支天二題 」    長野県茅野市

300_摩利支天2212-1
【左】  惣持院 / 長野県茅野市塚原
【右】権現の森 / 長野県茅野市・矢ノ口交差点 


摩利支天は陽炎を神格化したものといわれ実体が捉えられず、傷つかず、隠身で自在
に活躍できることから、日本では武士の守護神として信仰があり、比較的多い彫像である。

写真の二体は数ある中でもユニークな石像でとくに左の惣持院の像が抜群である。

短足、爺顔でメタボぽい猪に乗るやや怪奇ともマンガチックともいえる怪作!

諏訪の万治より見応えがある。

右は権現の森の石像だが、こちらはユニークというより凛々しく美しいといった傑作である。

どちらも造立年は不明だが江戸中期~後期と思われる。



写真・文  宮本和義


昔町百景 -第56回-

片雲の風に誘われて   -異形の旅へ-


「 雷電為右衛門ゆかりの仁王 」  長野県東御市田中 


300_田中の仁王2212田中の仁王  /  長野県東御市田中   ★市指定文化財


「田中の石造仁王」は薬師堂前にある。

当地出身の名横綱・雷電為右衛門自身が大関昇進の後の寛政8年(1796/江戸中期)に奉納したもの(写真右・阿像)と明和3年(1766)に為右衛門の母が奉納したもの(写真左)である。

共に全身が真っ赤に塗られた石造で2m前後の大きさである。

表情がコミカルで楽しい仁王像である。

為右衛門は現役21年、36場所中負けたのは10回だけで勝率.962の大相撲史上最強の力士といわれる。  



写真・文  宮本和義

新年のごあいさつ

謹  賀  新  年

旧年中は、ご愛読いただきありがとうございました。

本年も、「風まち通信」を通じアトリエM5

宮本和義 さんの書籍をよろしくお願いします。





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