昔町百景 -福島宿-

木曽路の中心の町といえば木曾福島である。丁度、江戸と京都の中間点に当たり、
関所も置かれた町である。31才で悲劇的に散った武将・木曾義仲所縁の地でもあ
る。ここには短いが古い町並みの「上の段」という地区があるこの宿場も、江戸幕府
の命により防塞の町造りがされている。敵の侵入を防ぐために、急な坂道や石垣を
造り、道を鍵の手に曲げた、いわゆる桝形も設けている。
上の段の街並み修景も良く、なまこ壁の蔵や千本格子を持つ家が見られる。とくに
巾の小路入口辺りから城跡方向を眺めると、緩やかな上りの街道に深い軒の家が、
緑の山を背景に見事な景色を作って見とれるしまう美しさである。奈良井、妻籠、馬
籠と知名度の高い宿場町に比べて古い家並みのスケールは小さいが、雰囲気と美
しさではひけを取らない、訪ねる価値十分の福島宿である。

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