2022/03/13
昔町百景 -第35回-
片雲の風に誘われて -異形の旅へ-
「 茅葺のとうもろこし倉 」(岩瀬牧場玉蜀黍貯蔵庫) 福島県須賀川市
岩瀬牧場玉蜀黍貯蔵庫 / 福島県須賀川市
竣工:明治13年(1880) / 市指定文化財
明治初期に宮内省御料局の開墾地として岩瀬郡鏡田村から前田川村の六軒原が開墾され、牧畜用農具や乳牛をオランダから輸入して欧州式大農経営が行われた。
この時建てられた玉蜀黍貯蔵所で、高床式、格子壁、茅葺屋根の倉庫である。
高床式であることは小動物からの害を防ぐことと湿度の安定、風通しなどを考慮してのことである。
草葺、高床倉庫は他地にも残されているが、東北では稀な存在で他に記憶がない。
ところで「玉蜀黍」の字は難しくて読めない人も多い、私も苦手である。
何故こんな面倒な文字を当てたのだろう?仮名で十分である。
写真・文 宮本和義
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